トップに戻る
  原皮のロゴ        
             

皮革業界に入って十数年年経ちました。

初めの頃は、革とはどのようなものだろうと皮革の文献 展示会のパンフレットなど読んでいましたが、
扱ってみると 本当に知りたい情報はそこではないということが多かったです。

なぜ色が合わないのか? とか目立つ毛穴はなくならないのか?とか 水に濡れた場合どのように対応すればよいのか?などです。

革を扱っている方で 私が書いている事が違うと思う方もいるかも知れませんが、それはそれで構いません。

 

私 自身 革の全てを知っているとは到底思っていません。

ただ 他の一般の方に比べて 仕事で扱っているので 生きた革の情報をお届けできればと思っています。

皮革は生ものだと思っています、前はこうだったけど 今は出来ないなんてものは沢山あります。

また 逆に新しいものも出来てきています。 そんなお話が出来ればと思っています。

まず 皮についてどのようなイメージがありますか?

下にある画像が生の原皮です。

 

豚の原皮です。 脱灰後、毛が取れている状態です、革は作りあがるまで大体濡れています。 原皮の時点で穴が開いています。

↑このような皮から→このような右の綺麗な革になるためのは

毛を取って無駄な肉、油を抜いて新皮コラーゲン層します
そこにクロム(鉱物)又はタンニン(植物樹脂)と皮を結合させる鞣しを行い
染色すれば出来ます。

これだけ言えば簡単ですが、これの毛をどうやって取るのか どうやって余分な肉だけを取るのか などは大変なノウハウが必要です。

 

ちなみに豚の毛の歯ブラシなどがあると思いますが この豚の毛が歯ブラシになります。

こちらのタンナーさんの毛は歯ブラシにはなっておりませんが、あの頑丈な毛がガンガン

生えている革です、 毛穴はどうしても残ってしまいます。

 

生の原皮から余計な油から取るのは脱脂剤を使います。


脱脂の困った例をあげていきます。

例えば 油がうまく抜けきらないと このような感じになります。

出来上がった当初は綺麗でも油が酸化して黄ばんでいきます。

革のアジだと言ってくれる方もいますが、嫌な方の方が多いです。

 

画像では分かりづらいですが、肉眼で見るとかなり目立ちます。画像はオフ白で撮りましたが全く見えなかったので、少し薄暗くして目立つようにしています。

油はオレンジっぽい色をしていますので、薄い色は目立ってきます。

黒やブラウンなど濃い色はほとんど分かりません。

またこのようなシミは出なくても、油の処理が上手く行っていないとプリントなどの二次加工に支障が出てくることがあります。

具体的にはプリントの色が出なかったり、金箔などが上手く付かなかったりします。

脱脂剤を使うとありますが、この薬品と決まっているわけではありません、安全でコストがあって油がとれるものであれば何でも良いのです。

皆様が使われる 食器用洗剤もよく油が落ちますよね 家庭用で使わせるくらい安全なのでコストが合えばそれを使っても良いのです。


フレッシング・肉を削ぎ落す工程です。

右の画像にはカマ傷があります。

これはピックスエードにはほとんど見られませんが、弊社でも取り扱っている

厚口ピックスエードにはあります。 こちらも厚口ピックスエードです。

ゴート(山羊)シープ(羊)などにはよくあります。

躯体のメインはお肉を綺麗にとることが大事なので、皮には傷がつきやすく

革を作るためにトサツするわけではないので、重要度に応じて皮は後回しに

なりがちです。

 

画像はご用意できなかったのですが、稀にふけた革というのがあります。

タンナーさんでいう 鞣しが効きすぎたと言って 革がボロボロになってしまうことです。

引っ張ると弾力性がなく、びりびりと破けてしまう革です。

これは工場のタイコから出た時点で 職人さんが判断して捨ててしまうので、私たち問屋でもあまり見ることはありません。